2025年10月31日金曜日

【映画】『少女はアンデスの星を見た』

 2025年12月20日より新宿K's cinema 他全国公開予定


1980年代のペルー・アンデス山脈―少女を待ち受ける、終わりなき過酷な定め
悪しき精霊に囚われた少女の物語

80歳のエバリスト(セシリオ・キスぺ)は、13歳の孫娘・ヤナワラ(ルス・ディアナ・ママニ)の殺害容疑で、共同体の裁判所に告発され尋問を受けていた。​審問が進むにつれ、ヤナワラに起こった悲劇的な物語が明らかになっていく。<夜明けに輝く星>という意味のヤナワラと名付けられた少女は、早くに両親を亡くし祖父に育てられた。​共同体唯一の小さな学校に通い始めるが、教師から受けた性的暴力によってさらなる悲劇が重なっていく。アンデスの禁断の地に棲む悪しき精霊に魂を囚われ、村では“穢れた”ものとして排斥されていくヤナワラ。​祖父のエバリストは愛する孫娘を痛ましく恐ろしい運命から救いたい一心で、共同体全体に影響を与える究極の決断を下すのだった。

うらやすドキュメンタリーテークvol.58開催決定(11/23日)!上映作品は『ビバ・マエストロ!指揮者ドゥダメルの挑戦』!

『ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦』
 テッド・ブラウン監督/2022年/アメリカ/103分

21世紀のクラシック界に彗星のごとく登場し、
全世界を魅了するベネズエラの若き指揮者が
激動の祖国の未来のため奏で続ける平和のシンフォニー

1981年1月26日ベネズエラに生まれ、10代の頃から天才指揮者として名だたる巨匠たちの薫陶を受けてきたドゥダメルは、2004年「第1回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクール」優勝、2009年に弱冠28歳で名門ロサンゼルス・フィルハーモニックの音楽監督に就任。たちまちクラシック界で注目を集めると共に、『TIME』誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」にも選出。特に母国の若手音楽家から成るシモン・ボリバル・ユースオーケストラを率いたレナード・バーンスタイン作「マンボ」のエネルギーに満ちた演奏動画は世界中で拡散され大ブレイク、2016年にはコールドプレイ、ビヨンセ、ブルーノ・マーズと共にスーパーボウルのハーフタイムショウに出演。本作は、そんなジャンルの枠を超えスターへの階段を駆け上がり続ける、クラシック界の新ヒーローの物語となるはずであったが、政治的混迷を極めるベネズエラの反政府デモに参加した未来ある若き音楽家が殺害された事態を受け、ドゥダメルの人生に劇的な変化が起きる―――

日 時 2025年11月23日(日) 19:00~
(開場は20分前の18:40)
★上映後、坂口安紀さん(アジア経済研究所主任研究員)による解説トークイベントあり

会 場 J:COM浦安音楽ホール4F ハーモニーホール
(浦安市入船1丁目6-1 / JR新浦安駅南口徒歩1分)
*専用駐車場はございませんので、できるだけ公共交通機関をご利用ください

入場料
一般・学生・シニア     999円
サポーター会員       799円
高校生以下         500円
小学生未満         無 料

★事前予約優先 ご予約は11/22[土]24時までにこちらからお申込み下さい。

問合せ info@urayasu-doc.com /070-5454-1980

第26回東京フィルメックス11/21(金)~30(日)


特集:ルクレシア・マルテル
『植民地』の残影

監督:ルクシア・マルテル(Lucrecia MARTEL)
1966年アルゼンチン・サルタ州生まれ。初長編『沼地という名の町(La Ciénaga)』(2001)でベルリン映画祭アルフレッド・バウアー賞、サンダンス・NHK国際映像作家賞などを受賞。『The Holy Girl』(2004)と『頭のない女(The Headless Woman)』(2008)がカンヌ映画祭コンペに選出。『サマ(Zama)』(2017)は祖国のアカデミー賞で作品賞、監督賞などを受賞。『私たちの土地(Landmarks)』(2025)は初の長編ドキュメンタリー。

【上映映画作品】
私たちの土地 / Landmarks
アルゼンチン、アメリカ、メキシコ、フランス、オランダ、デンマーク / 2025 / 122分 /

ルクレシア・マルテル監督初の長編ドキュメンタリー。アルゼンチン北部の先住民指導者ハビエル・チョコバル氏が、先祖伝来の土地を守ろうとして殺害された2009年の事件とその裁判を追う。この事件を500年にわたる植民地支配による暴力と土地収奪の歴史の延長として位置づけ、現代アルゼンチンの構造的な不公正を明らかにしていく。
11月29日(土)11:00 -朝日

サマ / Zama
アルゼンチン、ブラジル、スペイン、ドミニカ共和国、フランス、オランダ、メキシコ、スイス、アメリカ、ポルトガル、レバノン / 2017 / 115分 /

18世紀末、スペイン統治下の南米の僻地を舞台に、かつては武勲を讃えられたスペイン王室の士官でありながら、地方行政官の職に甘んじているドン・ディエゴ・デ・サマの姿を追う。彼はブエノスアイレスに残した妻子と再会するため、あるいはより格式の高い任地へ異動するために、スペイン国王からの転勤許可を記した手紙をひたすら待ち望んでいる。しかし、その手紙は一向に届かず、サマは不確実な未来への焦燥を募らせ、怠惰や腐敗に満ちた環境の中で、時間だけが虚しく過ぎていく感覚に囚われていく。帰郷や栄転の望みが絶望へと変わるなか、彼はついに一攫千金を夢見て危険な探検隊に志願する。この探検は、長年追い求めた「まともな人生」を取り戻そうとするサマの最後の試みとなるが……。
11月28日(金)18:20 -HTC

沼地という名の町 / The Swamp

アルゼンチン、スペイン / 2000 / 103分 

アルゼンチン北部のサルタ州の湿地帯を舞台に、荒れ果てた屋敷で蒸し暑い夏を過ごす退廃的なブルジョワ家族を描いた作品。物語は中年女性であるメチャと、その夫の家を中心に展開する。アルコール依存症気味のメチャは、親戚のタリスとその子供たちと共に別荘で夏を過ごすことになるが、タリスもまた不安定な精神状態を抱えている。無気力で怠惰な大人たち、独自の遊びや冒険を求める思春期の子供たち、そして先住民の使用人たちの姿が湿度の高い夏の空気を背景にして描かれ、家族間の緊張関係や性的抑圧、階級間の軋轢が次第に露わになっていく。そして、ある少年が起こす事故が、この閉塞した日常に一石を投じることになるが……。
11月21日(金)21:10 -HTC

東京フィルメックス関連企画 マノエル・ド・オリヴェイラ監督作品セレクション

 2025年11月13日(木)―11月15日(土)
会場:アテネ・フランセ文化センター

ポルトガル映画の巨匠マノエル・ド・オリヴェイラが世を去って10年。
その作品群は世界映画史の中で特異な輝きを放ち続けおり、その全貌は捉えられていない。
数あるオリヴェイラ映画の中から、日本において鑑賞機会の少ない作品を厳選して特集。
処女作『ドウロ河』(1931)と実質的な遺作『レステロの老人』(2014)。独裁政権期をまたいで制作された「挫折した愛4部作」の第1作『過去と現在』(1972)と第4作『フランシスカ』(1981)。オリヴェイラ映画のテーマのひとつ「演劇の上演の映画」の最初の試み『春の劇』(1963)。日本では19年ぶりとなる『言葉とユートピア』(2000)をプログラミング。オリヴェイラ再考の機会としたい。
主催 アテネ・フランセ文化センター


■上映スケジュール
*チケットは1回目上映開始の30分前から、当日上映分を販売します。
*トークは本特集のチケット半券提示で入場自由。

11月13日(木):
16:20 『言葉とユートピア』[130分]
19:00 『ドウロ河』『レステロの老人』[計40分]
19:45 トーク[60分]:クリス・フジワラ(映画批評家)

11月14日(金):
16:30 『春の劇』[91分]
18:30 『言葉とユートピア』[130分]

11月15日(土):
14:40 『過去と現在―昔の恋、今の恋』[115分]
17:10 『フランシスカ』[166分]

2025年10月21日火曜日

立教大学ラテンアメリカ研究所主催公開講演会:11月22日(土)

 「岡本太郎を魅了した古代メキシコ宗教的世界」

日本の芸術家や創作家で古代メキシコに魅了された人は多い。1960年代後半にメキシコを訪れた芸術家・岡本太郎はその一人であり、各地の遺跡・先住民集落・博物館などを訪れることを通して、この地の古代的文明の創造力に強い感銘を受けた。とりわけ、古代アステカの大地の女神「コアトリクエ(蛇の腰巻)」にはすっかりと魂を奪われたようで、彼の著作物等にはこの女神への言及がしばしば現れる。そのような太郎が60年代末に作成した二つの作品「太陽の塔」と「明日の神話」は、彼による古代メキシコの宗教的伝統の解釈という性格を持っている。本講演ではこの二つの作品について考察することを通して、古代メキシコの精神性に接近するための方途を探りたい。

講師:岩崎 賢 氏(神奈川大学外国語学部スペイン語学科准教授)

日時:2025年11月22日(土)17:30~19:00

会場:立教大学池袋キャンパス5号館1階5121教室&Zoomウェビナー(ハイブリット開催)

申込方法:事前申し込み 必要  参加費 無料

定員:教室参加200名、Zoom参加300名

教室参加希望の場合     → https://s.rikkyo.ac.jp/1122aula

Zoom参加                 → https://s.rikkyo.ac.jp/1122zoom

講演会詳細はこちら

お問い合わせ:立教大学ラテンアメリカ研究所事務局

                        TEL:03-3985-2578

                        E-mail:late-ken@rikkyo.ac.jp

ブラジル映画週間10/28(火)~11/2(日)

 


【概要】(公式サイトより抜粋)
日本とブラジルの間で正式な外交関係が樹立されてから130周年を迎える本年、第38回東京国際映画祭(TIFF)との共催企画「TIFF/NFAJクラシックス」では、同映画祭のワールドフォーカス部門として、1960年代から現在までのブラジル映画の秀作を紹介する「ブラジル映画週間」を開催します。
 本特集では、ブラジル映画の存在を世界に知らしめた1960年代の映画運動「シネマ・ノーヴォ」を牽引した映画作家グラウベル・ローシャの代表作2作品、世界的な名声を獲得している巨匠ウォルター・サレスの出世作である『セントラル・ステーション』(1998)とともに、現在のブラジル映画の代表作を上映します。なお、ブラジル音楽の魅力を伝えるドキュメンタリー映画『ビトゥーカ ミルトン・ナシメント フェアウェルツアー(仮題)』(2025、フラヴィア・モラエス)は本特集のクロージング・特別上映となります。パワフルで多様性にあふれたブラジル映画の数々の名作群(6作品、6プログラム)をこの機会に是非ともご覧ください。

【開催概要】2025年10月28日(火)-11月2日(日)
【会場】長瀬記念ホール OZU(2階)
【定員】310名(各回入替制・全席指定席)/各回の開映後の入場はできません
【主催】国立映画アーカイブ、東京国際映画祭、LINHAS CULTURAL PRODUCTIONS
【協賛】駐日ブラジル大使館、ギマランイス・ホーザ文化院

【映画】『ブエノスアイレス』@新文芸坐


1997年製作/96分/G/香港
原題または英題:春光乍洩 Happy Together
配給:アンプラグド

「欲望の翼」のウォン・カーウァイ監督のもと、レスリー・チャンとトニー・レオンが恋人役を演じ、アルゼンチンを舞台に繰り広げられる男同士の切ない恋愛や人間模様を描いたラブストーリー。
第50回カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した。1997年に劇場公開。

上映スケージュール:11/2(日)~6(木)