2011年3月23日水曜日

波路はるかに~伊高先生の船上便り9

遅くなりましたが、3月20日に着信した、伊高先生の船上便りをお送りします。

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PBオセアニック号は3月19日、アテネのピレウス港に入港した。750人の乗客中、若い娘さんを中心とする約60人がPB職員とともに、大震災被災地への義援金を集める募金活動を3時間展開した。アクロポリスの見える都心の広場で、横断幕を掲げ、歌を歌い、「どうか日本に支援を(プリーズ・サポート・ジャパン)」と叫ぶと、アテネ市民は立ち止まり、小銭を募金箱に入れてくれた。船上講師の私も、若者たちに混ざって、この活動に参加した。3時間の活動で、ユーロを換算して1000米ドルを上回る浄財が集まった。昨年来の財政破綻で苦境にあるギリシャだが、この日も労働者の大規模なデモがあり、交通は渋滞した。しかし市民は、日本の歴史的な災害に連帯してくれた。風船売りの女性も街の音楽家も、生活は楽でないはずだが、惜しみなく小銭を投函してくれた。異国の市民の連帯をたっぷり受けた乗客の娘さんたちは、この活動を通じ市民として成長したはずだ。


だが地中海の対岸のリビヤでは、一部のNATO軍が19日攻撃を加え、少なからぬ死傷者が出た。我らの船は、極めて複雑な心境で航行を続けている。20日はギリシャのミコノス島に寄港した。