2012年3月17日土曜日

中南米のヒロイン 十選(4)~マリンチェ

日本経済新聞3月16日付、第4回目の中南米のヒロインはマリンチェです。この中南米のヒロインシリーズはグアダルーペの聖母に始まりました。「マリンチェはいつ出てくるのかな」と待っていた読者も多いと思います。エルナン・コルテスによるメキシコ征服で重要な役割を果たした彼女は時代や立場の違いによって様々な評価をされています。そのマリンチェについての本をご紹介します。

また、現在、書店で発売されているNHKラジオ講座テキスト『まいにちスペイン語4月号』の「人物で読むメキシコ史第1回」はドーニャ・マリーナ(マリンチェ)です。ご興味のある方は、ぜひお読みになってください。4ページにまとめられていますし、とてもわかりやすいです。ちなみに当研究所のラテンアメリカ講座(通年コース)の宣伝も載っています。

私が大学のイスパニア語学科に入学した頃は、マリンチェ=裏切り者、ついでに誤訳の可能性を含めてtraductor=traidorという見方を教えてもらったものでした。このコラムを書かれた国本伊代先生のマリンチェに対する見方は、ぜひこの語学テキストで確かめてください。


1)『メキシコのマリンチェ』飯島正著(晶文社 , 1980)
2)『性的支配と歴史 : 植民地主義から民族浄化まで』宮地尚子編著(大月書店 , 2008)
3)Amor y conquista : la novela de Malinalli, mal llamada la Malinche / Marisol Martín del Campo(México, D.F. : Planeta : J. Mortiz,1999)
Includes bibliographical reference (p. 454-457)