2009年2月2日月曜日

解放の神学

ラテンアメリカ研究所の活動の中心であるラテンアメリカ講座の歴史は長く、約45年である。
初期のラテ研の講師陣をみると、現在ではラテンアメリカ学会の重鎮になっている方も多い。受講生の中からたくさんの研究者が生まれていることは言うまでもない。

学会とは別ではあるが、講師陣の中で世界的に有名になった人物といえば、現在のイエズス会総会長のアドルフォ・ニコラス神父だろう。

総会長になってからは海外のニュースでもニコラス神父の名前を目にするようになった。

最近見つけたニコラス神父に関する記事は、解放の神学についての見解である。解放の神学といえば、現在では教会の中では封印されてしまっている印象を受けるが、これについて言及したものである。

インタビューの中で、ニコラス神父に対してなされた質問

疎外された人たちのためにイエズス会士たちが行っている活動において、解放の神学は今も意味を持ち続けているのでしょうか?

これに対して、

「(解放の神学は)ラテンアメリカでの耐えがたい不正の状況に対して勇敢に新しいものを創ろうというひとつの答えとして生まれたものです。あらゆる神学は成熟するまでに時間がかかります。「信任票」が与えられずに、鳥が飛ぶことを学ぶ前に翼が切られたようになったのは残念なことです。(神学として成熟したものになるためには、解放の神学にも)時間を与える必要があるのです。」(訳:篠塚)

と答えている。

このEl periodicoのインタビューが話題となっている。

詳細はこちらから

http://www.elperiodico.com/default.asp?idpublicacio_PK=46&idioma=CAS&idnoticia_PK=561824&idseccio_PK=1021

(文責:篠塚)